2010年12月6日月曜日

模倣からのオリジナル~機械論から生命論へのパラダイムシフト

 未来を創造するうえで、他の現状を知る必要はあります。
 
 現状把握にしても、百年塾の内部の現状、日立地区の他の団体の現状、茨城県内の現状、他の県の取り組み、日本の社会情勢、または世界の動きがあります

 もちろん、詳細に調べるのは時間がかかり、実践的ではないと思います。

 しかし、自分たちの創造する未来は、実はもうすでに他の場所では現実になっている、もしくは実践され始めている、頭の中にはある、と思います。
 逆に、事業を行うときに躓く原因は、ほとんど同じでしょう。

 成功事例や失敗事例などを検討しあい、自分たちで参考にできるプロセスやルールなどがあれば参考にするのが良いでしょう。
 このように、勉強会形式の開催も並行してあると良いかもしれません。

 ところで失敗の原因は、複雑なものがどう組織化されるかという法則から言えば、

 ①ネットワークのクローズ性、②ポジティブフィードバックのなさ、③線形・効率の優先、だと思います。

 その対策として、少し考えてみました。

 ①様々な取り組みは良いと思います。複雑な中にもネットワークごとに繋がることや、志を同じにして手を結ぶこと、情報がオープンに流れること、などが出来れば、可能性は格段に増えると思います。

 ②外部と接触し、ポジティブフィードバックがあることは一番の栄養(自信)になるとおもいます。それ以外にも、自分の成し遂げたいこと(目標、志、使命)が出来たことはとてつもないポジティブフィードバックだと思います。
 協働を行う上では、お互いの出来ること、出来ないことを互いに理解しておくと促進されやすいかもしません。一方的なお願いは、ネガティブに働きます。
 その他にも、賞状などで表彰、お金、etcあるかと思います。

 ③会議の方向性は決まっていても、創造的な話し合いが必要だと思います。そのためには、ただ時間を短縮するという効率だけを目的とした会議はなくした方がいいです。
 一人ひとりの意見から新しい方向を創造する非線形(場の思考プロセスやルールの共通認識を持った上での、ある程度の非効率)の話し合いが必要だと思います。
 話し合いには多様性も必要ですし、話し合える土壌は回数をこなすうちに次第にできていくはずです(現に今もそう感じています)。

 ただし、知っている言葉を並べただけの生きていない言葉だけで話し合のでは、得られるものは少ないと思います。自分の頭を使って、あれやこれや考えることが必要でしょう。答えは教えられるのではなく、みんなで創発していくものでしょう。

> やればやるほど力が分散しているのが現状

 これはまさに、マネジメントで言う、「選択と集中」です。
 選択せず、ただ活動を広げることで優秀な人材が拡散し、結果たいしたものが出来ない。
 会社で言えば、勝負となる事業(花形事業、未来の価値への事業)に集中的にお金や人材を投資し、技術の開発へとつなげていく。

 ちなみに、現在の私たちの頭の中は、分割して組み立てるという機械論的パラダイムがまだ主流かもしれません。しかし、複雑系では分割することで、生命がなくなるということが言われています。

 乱暴な例えですが、ねずみを解剖し、全体を結び付けたとしても、生命はない。

 機械論の限界を知り、生命論的パラダイムへと変わっていく必要があるそうです(機械論ももちろん必要でしょうし、バランスが必要なのだとは思います)。機械論のように、部分に分け総和を見るのではなく、生命論のように、全体の調和が図られる場合には総和以上の何かが得られるものです。

 有機的に、人間的に繋がりあうことで、場の持つ生命力が出てくるのだと思います。一人ひとりが楽しく生き生きと活動する、もしくは自由な意見が交わされていくことで、会社があたかも生きているように創造的に変わるのかもしれません。

 この有機的につながりあうということは、和ということかもしれません。

 人間の身体や、生命、精神は、ほんとうに微妙なバランスの上にあります。時にぶつかり合いつつも、根っこではお互いが調和を図っていることで成り立つものと考えました。

 生命論的パラダイムをマネジメントの別の言葉で言うと、全体論的なマネジメント、複雑系マネジメント、和の経営。

 ただし、そこには単純な法則だけがあり、自由に動ける下地がある必要があります。

 この単純な法則は、企業で言えば、理念から導き出される行動指針となるものでしょう。

 外国のコンピューターの実験で、鳥たちの飛行プログラム(birdoid)があります。一匹一匹に複雑な指令を出すのではなく、単純な法則、①周りと一定の距離をとる、②障害物をよける、近くの鳥と同じ速度で飛ぶ、

 という単純な指令で、あたかも全体が連動しているような動きを見せるそうでう。

参考にしてください↓http://pegasus.blogzine.jp/learning/2004/08/post_14.html

 行動指針もないと一人ひとりの拡散は強まり、ぶつかり、組織化されない。
 逆に理念を基にした、行動指針という単純なルールがあることで、あたかも一人一人が全体に影響を与え、一人ひとりが連動しているような組織になるのでしょう。 

 みなさまは、現状どう感じますか?

 自分の感触では未来デザインでは、もちろん改善点もあるとは感じています。

 しかし、上記の組織化や複雑系の大体の要素がかなり実行しやすく、取り入れられていると思います。また、融通性もあり、臨機応変に変えていけるような合意形成も取れるという利点もあります。



 長文失礼しました。。

 長々と書きましたが、とにもかくにも三人寄れば文殊の知恵という意識で話し合って、

 自分は知識を生かすために、実践し、知恵を醸造していきたいです。

2 件のコメント:

  1. 会社も同じで理念(後付の玉虫色でないもの)が確立すると、意識しなくても「もうかる仕事」ができるようになります。
    各人のパワーが同じ方向を向くということでシナジー効果が得られるということだと思います。
    話し合うことは好きですし、話すだけでも意味があると思います。あせらず、しばらくお付き合いしましょう。

    返信削除
  2.  理念は大事ですね。

     理念も時代が変われば少し、変える必要性も出てくると思います。

     逆に、創業時の理念に触れ、その大いなる志に胸を打たれるなんてこともあるかもしれませんが。

     一緒に、楽しい夢をもっていきましょう!

    返信削除